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Jリーグ 3週間前

「エースだよ」サンフレッチェ広島、加藤陸次樹を蘇らせた青山敏弘の声。あの“トラウマ”からの解放「幸せ者ですよ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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明治安田J1リーグの第37節、サンフレッチェ広島対北海道コンサドーレ札幌が1日に行われ、5−1で広島が勝利した。前節では決定機を外し「負けは僕の責任」と語っていた加藤陸次樹だが、この試合では貴重な先制点をあげてみせた。エースの片鱗が漂う加藤に、広島のレジェンド・青山敏弘も絶大の信頼を置いている。(取材・文:藤江直人)

ゴールラッシュのきっかけとなる先制点は「東選手に感謝です」

加藤陸次樹
【写真:Getty Images】

 味方からのパスが近づいてくる相手のペナルティーエリア内で、用意周到な罠を仕掛けた。ボールへの最短距離を駆け抜けるのではなく、サンフレッチェ広島のFW加藤陸次樹はあえてファーへ膨らんだ。

「僕のなかでちょっとしたフェイントをかけました。非常にいいシュートだったと思っています」

 ホームのエディオンピースウイング広島に、北海道コンサドーレ札幌を迎えた1日のJリーグ第37節。ちょっぴりはにかんだ加藤が自画自賛した、5-1の大勝への序曲となる先制ゴールが生まれたのは開始わずか8分。MFトルガイ・アルスランが中央で倒され、直接フリーキック(FK)を獲得した直後だった。

 素早く立ち上がったアルスランからFWゴンサロ・パシエンシアを介して、左サイドのMF東俊希へボールがわたる。24歳のレフティーが選択したのは、最終ラインの背後を狙ったグラウンダーのクロス。しかもアウトスイングで放たれたボールは、札幌ゴールから緩やかに遠ざかる軌道で転がってきた。

「東選手に感謝です。クロスでもう決まったというか、ボールをよく見て最後は流し込むだけだったので」

 試合後のヒーローインタビュー。謙遜気味に今シーズン8ゴール目となる先制弾を振り返った加藤は取材エリアに姿を現すと、ボールを流し込むまでのプロセスで仕掛けた罠をこう説明した。

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