Jリーグ 最新ニュース
明治安田J1リーグの第37節、サンフレッチェ広島対北海道コンサドーレ札幌が1日に行われ、5−1で広島が勝利した。前節では決定機を外し「負けは僕の責任」と語っていた加藤陸次樹だが、この試合では貴重な先制点をあげてみせた。エースの片鱗が漂う加藤に、広島のレジェンド・青山敏弘も絶大の信頼を置いている。(取材・文:藤江直人)
ゴールラッシュのきっかけとなる先制点は「東選手に感謝です」
味方からのパスが近づいてくる相手のペナルティーエリア内で、用意周到な罠を仕掛けた。ボールへの最短距離を駆け抜けるのではなく、サンフレッチェ広島のFW加藤陸次樹はあえてファーへ膨らんだ。
「僕のなかでちょっとしたフェイントをかけました。非常にいいシュートだったと思っています」
ホームのエディオンピースウイング広島に、北海道コンサドーレ札幌を迎えた1日のJリーグ第37節。ちょっぴりはにかんだ加藤が自画自賛した、5-1の大勝への序曲となる先制ゴールが生まれたのは開始わずか8分。MFトルガイ・アルスランが中央で倒され、直接フリーキック(FK)を獲得した直後だった。
素早く立ち上がったアルスランからFWゴンサロ・パシエンシアを介して、左サイドのMF東俊希へボールがわたる。24歳のレフティーが選択したのは、最終ラインの背後を狙ったグラウンダーのクロス。しかもアウトスイングで放たれたボールは、札幌ゴールから緩やかに遠ざかる軌道で転がってきた。
「東選手に感謝です。クロスでもう決まったというか、ボールをよく見て最後は流し込むだけだったので」
試合後のヒーローインタビュー。謙遜気味に今シーズン8ゴール目となる先制弾を振り返った加藤は取材エリアに姿を現すと、ボールを流し込むまでのプロセスで仕掛けた罠をこう説明した。