「戦えない選手は置いていく」
優勝争いの真っ只中にいるプレッシャーも影響を与えているのか。こう問われた武藤は「もしかすると、それも関係しているのかもしれない」とうなずきながら、さらに厳しい言葉を紡いだ。
「立ち上がりにああいう形で失点して、かつ、球際で勝てないし、反応も遅い。相手はここで勝てば残留と考えて向かってくるのも、難しい試合になるのもわかっていたはずなのに、どこかに気の緩みがあったのか、ああいう試合への入りをしてしまった。それ自体が間違いだったし、僕らには必要のないものなのに」
周囲へ矢印を向けるだけではない。自らへも「十分なプレーができなかったし、反省しなきゃいけない」と言及しながら、異例ともいえる武藤の檄はさらに熱さを帯びていった。
「僕らは決して仲よしでやっているわけじゃないし、一人ひとりがもっと責任を持たなきゃいけない。チャンピオンになる、ということはそれだけ難しいことだし、責任を持つ連鎖が最後の最後に優勝につながる。
厳しい言い方になるけど、戦えない選手は置いていく、といった気持ちでいかなきゃいけない。僕たち自身が戦う姿というものを見せなきゃいけないし、厳しく言っていかなきゃいけないと思っている」