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堂安律のシュートはGKの判断を一瞬迷わせる。「骨盤の回旋」の連動がもたらすキックの特徴とは?【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

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 今季ここまでのブンデスリーガですでに4得点をあげている堂安律。その得点パターンはさまざまだが、彼の特徴は利き足の左足から繰り出される強烈なシュートにある。なかでも右サイドからのカットインで、ファーとニアどちらにも打ち抜ける形は堂安の得意分野で、そこにはある身体動作の特徴があるという。(文:三浦哲哉)

キック動作のキーポイントは「骨盤」の動き

堂安律
【写真:Getty Images】

 2022年カタールワールドカップ(W杯)のグループステージ第2戦・スペイン代表戦でのゴールなど、右サイドからのカットインでニアサイドを撃ち抜く左脚の強烈なシュートは、堂安律の真骨頂の一つと言えるでしょう。

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 また、そのシュートを見て、「よくそこから腰を捻って強いボールを蹴れるな!」という感想を持たれる方は多いのではないでしょうか。

 サッカーのキック動作では、スイングする蹴り足の筋力はもちろん重要ですが、全身の動きを上手く連動させることで、身体の重さを乗せてボールインパクトを強くする必要があります。その際、ちょうど身体の中心に位置する『骨盤』の動きはキーポイントとなります。

 カットインから短い助走でニアサイドを狙うシーンでは、ファーサイドと比較して身体をより大きく捻る動きが要求されるため、技術的な難易度が高く、また強いボールを蹴るためにはフィジカル面の強さも必要不可欠となります。

 このような局面でのキックで捻る力を生み出すためには、上半身の姿勢を保持しながら、腹〜腰回り・下腹部と脚の筋群を協調させて、『骨盤の回旋(水平方向の捻り)と連動して蹴り足(股関節)を内側に振り抜く』動きが重要となります。堂安はこの能力が抜群に高いため、ニアサイドへの強いシュートが可能になるのです。

 今年の6月11日に行われた、北中米W杯・アジア2次予選のシリア代表戦でのゴールを用いて解説していきます。

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