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好調の陰で小見洋太が貫く姿勢。アルビレックス新潟の突破口に「今はケガが明けてから、最高の状態」【コラム】

シリーズ:コラム text by 野本桂子 photo by Getty Images

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 YBCルヴァンカップ決勝での2得点を筆頭に、小見洋太はピッチ上で輝きを放っている。そこに至るまでには2か月近くに及んだ離脱期間があり、外からアルビレックス新潟のサッカーを見る時間があった。小見が貫く攻めの姿勢は、新潟がゴールを生み出すための突破口になる。(取材・文:野本桂子)

著者プロフィール:野本桂子

新潟県新潟市出身。フリーランス編集者/ライター/インタビュアー。新潟大学人文学部卒業後、地元広告代理店、地元出版社での雑誌編集を経て、2011年からフリーランス編集者・ライターに。同年からアルビレックス新潟の取材を始める。2016年から『エル・ゴラッソ』新潟担当記者に。同年創刊されたサポーターズマガジン『ラランジャ・アズール』(2024年休刊)の編集・取材を8年間に渡り務める。「サッカー本大賞2022」優秀作品&読者賞受賞のサッカー小説『サムシングオレンジ』(藤田雅史著/新潟日報社)編集担当。2024年からアルビレックス新潟のクラブ公式有料サイト「モバアルZ」でもコラム等を執筆。

際立つ小見洋太の「打開力」

アルビレックス新潟FW小見洋太
【写真:Getty Images】

 左腿のケガから復帰した10月以降、直近の公式戦5試合で、3得点1アシスト。アルビレックス新潟のFW小見洋太が、再び勢いに乗っている。

 
「得点は、前への矢印によって生まれるもの。常にゴールに向かってプレーを続けたい」。視界にはいつも相手ゴールを捉え、攻めの姿勢で得点に関わり続ける。

 パスを繋いで相手を揺さぶり、守備陣形にほころびを生み出すことで、ゴール前への侵入ルートを作る――組織的な攻撃は、新潟のパスサッカーの醍醐味の1つでもある。しかし、素早く強固な守備組織を築く相手を前に、停滞する場面も少なくなかった。

 離脱期間、外から見ていた小見は、「組織で崩れないなら、多少、強引に仕掛ける部分が必要。チームとしてうまくいかないときでも、個でなんとかする力をつけていきたい」という思いを抱いていた。

 個での打開力は、小見のよさの1つ。今季のJ1第20節・サンフレッチェ広島戦で谷口海斗の先制点をアシストしたときのように、ワンツーで抜け出すようなプレーも、もちろんある。しかし、相手の背後をとる動き出しや、ゴリゴリと仕掛けられる推進力が、小見の真骨頂だ。「ゴールに向かっていくところは、自分のよさ。それを発揮し続けていれば、自然と結果がついてくる。ちょっと取れるようになってきて、感じています」と、自分らしさを出せているときほど、得点に関わることができている実感もある。

 直近の3得点にも、小見らしさが現れている。

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