3位:AC長野パルセイロ vs 松本山雅FC(長野Uスタジアム)
【写真:Getty Images】
観客数:11,965人
開催日:10月5日(第31節)
2024年の明治安田J3リーグ観客数ランキングも、いよいよトップ3。11,965人もの観客を集めて3位に入ったのは、AC長野パルセイロと松本山雅FCが『長野Uスタジアム』で激突した“信州ダービー”だ。
激戦必至のダービーマッチをさらに熱くさせたのが、両チームが置かれている状況だった。ホームの長野は6試合未勝利で16位に低迷し、J3・JFL入れ替え戦に回る可能性のある19位とは勝ち点「4」差しかなかった。
対するアウェイの松本は、J2昇格プレーオフ(PO)圏内の6位・福島ユナイテッドFCと同勝ち点。下位チームから勝ち点を取り逃すわけにはいかない。対照的な立ち位置の両者だが、勝ち点「3」を強く欲するという意味では共通点があった。
試合は前半から動く。18分、クロスのこぼれ球から2次攻撃を仕掛けた長野が、MF近藤貴司のゴールで先手を取る。だが、松本も黙ってはいない。直後の19分、前がかりになって左サイドを攻略すると、FW安藤翼のクロスが相手オウンゴールを誘発。わずか1分でスコアをタイに戻した。
後半も一進一退の攻防が続く。しかし、長野FW浮田健誠のシュートはポストを直撃し、松本FW浅川隼人のヘディング弾は相手GKのスーパーセーブに遭う。結局、勝負を決めるゴールはどちらにも生まれず、試合は1-1で終了。白熱の“信州ダービー”は痛み分けに終わった。
試合終了のホイッスルが鳴ると、両チームのサポーター達は大声でチャントを歌って自チームの選手に次なる戦いへのエネルギーを注入した。最終的に、長野はJ3リーグを18位でフィニッシュ。松本は4位でJ2昇格PO出場権を獲得し、現在は12月1日に控えているPO準決勝・福島戦に向けて準備を進めている。