4位:大宮アルディージャ vs 福島ユナイテッドFC(NACK5スタジアム大宮)
【写真:Getty Images】
観客数:11,274人
開催日:10月13日(第32節)
長いシーズンを見届けてきた者からすれば、応援するチームが何かしらの成果を手にした瞬間に立ち会えるのは最高の喜びだ。大宮アルディージャのサポーター達にとって、10月13日に行われたリーグ戦第32節の福島ユナイテッドFC戦がまさにそういったシチュエーションだった。
勝てばJ2昇格が決まる一戦の舞台は、大宮の本拠地『NACK5スタジアム大宮』。11,274人もの観客が、筋書きのないドラマが描かれるかもしれないピッチを見守った。
打ち合いの様相を呈した前半は、DF浦上仁騎とMF泉柊椰のゴールにより大宮が2-1とリードして折り返す。後半開始直後の57分にはMF石川俊輝が加点。キャプテンの一撃によって、勝利は確実かに思われた。
アウェイの福島も意地を見せる。90+5分にはFW澤上竜二がゴールを決め、その差は1点差に。だが、福島がここから番狂わせを演じるには少々時間が足りなかった。大宮が3-2で逃げきり、J2昇格を確定させた。
スタジアムに足を運んだ大宮のサポーター達は、1年でJ2復帰を果たした喜びを分かち合った。一方、選手たちは特に感情を爆発させることなく、どこか落ち着いた表情を見せていたのが印象的だった。
彼らにとって、J2復帰はあくまで「最低ライン」。その視線はJ3優勝、さらに“戻るべき場所”のJ1リーグへと向いていた。その後、10月19日の第33節・FC今治戦を1-1で終えた大宮は、J3優勝を達成。優勝決定の舞台も『NACK5スタジアム大宮』で、オレンジ色に染まったスタジアムは歓喜に包まれた。