試合を通して厳しかったロバートソン
アルネ・スロット体制で序列を上げているコスタス・ツィミカスが負傷したことによって、必然的に左SBのスタメンに名を連ねたロバートソンだったが、合格点からは程遠い最悪のパフォーマンスに終わった。
特に酷かったのが守備での振る舞いだ。相手選手とマッチアップしたシーンでの守備対応の選択肢が、素直に前へ突っ込むことしかなく、試合を通してサウサンプトンの18歳タイラー・ディブリングらに翻弄され続けた。
先述したPK献上のシーンは、ファン・ダイクのロストが原因としてあるとはいえ、ロバートソンの対応には疑問の余地が残る。
ディブリングがボックス内に向かってボールを運んだ際に、サウサンプトンの選手は誰も彼のことをサポートすることができていなかった。一方のリバプールの守備陣はカバーに間に合っており、状況としては1対5と明らかに数的優位だった。
ディブリングの利き足が左足ということも考えると、リバプール側からすると彼を外に逃がせば十分に対応できた可能性が高い。
この状況において、イチかバチかで足を出してPKを献上するのは、守備者としてあまりにナンセンス。相手選手との駆け引きがない状況で、一発のタックルでボールを奪おうとする対応には不用意という言葉以外見つからない。
サウサンプトンの2点目のシーンでもロバートソンは、アダム・アームストロング相手にプレーの選択肢を狭める守備対応ではなく、一発でボールを奪いにいって簡単に剥がされて失点に関与。こうした軽い守備対応が試合を通して散見された。