「自分が中心となって決勝まで勝ち上がってきたと…」
「たくましさを含めて彼のプレーの面での成長を感じたし、チームのことも考えられるようになり、役割に徹しているのは人として成長を遂げた跡でもある。本当に素晴らしい選手だと思う」
だからこそ、指揮官は天皇杯を勝ち取った理由の大半を佐々木にあげた。会見で称賛されたと伝え聞いた佐々木は「率直にうれしいですね」とはにかみながら、2018シーズンにヴィッセル神戸U-18から昇格し、プロとして送る7年目のシーズンも終わりに差しかかった自身の現在地をこう表現している。
「特に今大会は自分が中心となって決勝まで勝ち上がってきたと思っているし、だからこそ今日は勝利だけを求めていた。ずっと僕を使い続けてくれている監督には本当に感謝の思いしかないし、言葉通りにプレー面だけでなく、精神的にもちょっとは成長しているのかな、という感じですね」
吉田監督が3度目の就任を果たした2022年6月下旬から、佐々木はリーグ戦ほぼすべての試合で起用されてきた。昨シーズンは出場33試合、プレー時間1950分、7ゴールとすべてで自己最高を更新。優勝を決めた名古屋グランパスとの第33節でも、先発としてホームのノエビアスタジアム神戸でプレーした。