「貴史君以外に得点を取れる人が…」
「今年は本当に彼の力で上まで来ることができた。僕らも『貴史くんのために』『プレーしたくてもできない選手のために』というのを意識していたし、『本当に仲間のために』っていう言葉が今日ほど似合う試合はなかったと思います。
だけど、夏以降、貴史君以外に得点を取れる人がいないっていうところはチームとして明確にあったし、改めてその課題が出たかなと感じています」
守備リーダーがストレートに語った通り、ガンバの宇佐美依存はそう簡単に解消されなかった。ポヤトス監督はウェルトン、イッサム・ジェバリ、ファン・アラーノといった持ち駒を次々と送り出し、相手ゴールに向かったが、神戸の強固な守備ブロックをこじ開けられない。
ジリジリと時間だけが過ぎていき、最終的に0−1のままタイムアップの笛。本当にわずかな差ではあったが、ガンバは4年前に続いて頂点に手が届かなかった。
「前半なんかは特に僕らは手ごたえを感じていましたし、『この流れで』っていうところでやっていましたけど…。本当に負けたら何も残らないっていうのを改めて痛感しました。
神戸との差をどう埋めていくべきか…。僕もガンバに来て初めての決勝なので、まだハッキリとは言えないけど、そこまでうまくいくものではない。いろんな経験をして、いろんな積み重ねでいけるものだと思います」