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Jリーグ 21時間前

「貴史君以外に得点を取れる人が…」ガンバ大阪、中谷進之介の本音と後悔。天皇杯決勝で屈辱「負けたら何も残らない」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

後半なかばに痛恨の失点「ボールが思ったより…」

 GK前川黛也が前線にロングボールを蹴り、途中出場の佐々木大樹が競った際、中谷は先を読んで反応したはずだった。ところが、自身のクリアボールが小さくなり、目の前にいた大迫に拾われ、左から上がってきた武藤に出された。

 次の瞬間、ガンバ守備陣はゴール前に下がったが、クロスを福岡がクリアしきれず、こぼれ球を宮代大聖に押し込まれ、まさかの失点。ここまでほぼ完璧に守っていただけに、中谷の落胆は大きかった。

「佐々木大樹選手が僕のことを見ながら体を当てに来るなっていうのがあったので、ちょっと避けながらボールを触ろうと思ったんですけど、そのボールが思ったより前にこぼれてしまった。もう少しいい対応ができたのかなと思います」と本人は苦渋の表情を浮かべた。

 ほんのわずかなキワの部分が勝敗を分けることを百戦錬磨の男は熟知していたはず。だからこそ、悔しさもひとしおだったに違いない。

 ただ、この時点ではまだ25分以上の時間が残されていた。点差もわずか「1」。彼はすぐに気持ちを切り替え、前を向いたが、宇佐美を欠いたガンバは攻撃の次の一手を繰り出せなかった。ポヤトス監督は「宇佐美不在のことは感覚的に影響はなかった」と話していたが、ピッチ上の中谷はそれを実感したようだ。

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