2位:グレアム・ポッター
生年月日:1975年5月20日
現職:フリー(無所属)
契約解除金:2500万ユーロ(約40億円)
移籍:ブライトン→チェルシー
2位にランクインしたグレアム・ポッターは当ランキングで現在唯一の“無職”である。
ポッターが監督キャリアとして始めて指揮を執ったのはスウェーデン4部のエステルスンドというクラブで、約7年半もの間にクラブを1部リーグまで昇格、また、UEFAヨーロッパリーグ(EL)の本選をかけた予選を見事に突破し、本選でもグループステージ突破という快挙を達成した。
ポッターの遂行するサッカーは、ボールポゼッションを基本としながら、守備ではオールコートマンツーに近い戦法を取る。2018/19シーズンに就任したスウォンジー・シティでは結果を残せなかったものの、その攻撃的なサッカーが評価され、ブライトンに引き抜かれることになった。
ちょうどその頃のブライトンはというと、プレミアリーグに昇格して1年目の2017/18シーズンから2年連続で残留争いを続けており、ポッターはそんなクラブを3年間かけて鍛え上げ、2021/22シーズンには当時のクラブ史上最高順位である9位を記録することに成功した。
特にシーズン終盤戦には、アーセナル、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドにも勝利しており、緻密に練られた3バック戦術は格上クラブをも叩きのめす威力を持っていた。
ただ、2500万ユーロ(約40億円)もの契約解除金とともに引き抜かれたチェルシーではその実力を発揮できずに1シーズンを持たずして解任。もっと多くの時間が与えられていれば戦術を浸透させ、ブライトンで見せたようなスペクタルなサッカーが披露できた可能性もあったが、行き先が循環の早いチェルシーだったという点は、ポッターにとっては不運だったかもしれない。