鈴木徳真が自信を深めたワンプレー「あのエリアからパスを出せるようになることは…」
「88分に勝ち越しゴールを許して一瞬、スタジアムの雰囲気を含めて重くなったのは感じたんです。でも同時に、いや待て、まだなんかあるぞ、みたいな。それは理論立てて説明できない、直感みたいなものだったんですけど。そしたら本当にシンくん(中谷)が決めてくれて、おおお! と。
もちろん、後になって考えれば、その直感にはマリノスが連戦で運動量が落ちてきていた、とか、逆にガンバは途中から出てくる選手の勢い、クオリティもあってペースを落とさず戦えていた、という状況も含まれてはいたと思います。でも、年間を通してチームとして積み上げてきたものが形になっているということでもあると思っています」
と同時にこの試合は、鈴木自身にとっても、シーズンを通して求めてきた成長を実感する試合になったという。特に、パナスタの熱気がより高まる中で、ピンポイントで中谷に合わせた88分のアシストは自信になった。
「あのエリアからパスを出せるようになることは、自分に必要だと感じていたプレーでもあったので。空間を使うボールというのは足元で作り出すパスコースとは違って、ボールを出した瞬間、相手のゴールキーパー、センターバックを含めて、誰のボールでもなくなって、誰も守れない瞬間になる。それを効果的に使えるようになれば…貴史くん(宇佐美)がすごく巧いんですけど…チームとしての攻撃の幅にもなると思っています」