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コラム 2か月前

「言葉だったり態度で…」守田英正はサッカー日本代表の中心だと自覚している。苦難を乗り越えた先の心境の変化【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

同じ絵を描くことができる2人の存在

 中盤の関係性に目を向けても、鎌田大地が出ている時は、臨機応変にポジションを入れ替えながら前に出ていくシーンが印象的だ。

「特に相手がマンツーマンで来たりするようなチームには、選手の入れ替わりはすごく効果的。すごく引かれちゃってオーストラリア戦みたいに外、外になっちゃうと、なかなかゴールシーンが生まれないんで、できるだけ中でワンタッチで崩したり、中で崩して外っていうのが理想的だと思う」と鎌田も発言。

 同じ絵を描きながら2人がプレーすることによって、周囲の連動性も高まり、流動的な攻めがより効果的になる。ある意味、守田は全体を動かすスイッチになっていると言っても過言ではないだろう。

 守備面でも、遠藤とのコンビは3バックの負担軽減という意味で大きな役割を果たしている。中盤で攻撃の芽を摘むことができれば失点のリスクは格段に減る。

 インドネシア戦序盤のように彼らがボールを持ち、タテパスを入れたところを拾われ、カウンターを繰り出されるシーンはもっと少なくするように仕向ける必要があるが、5試合で失点1という結果に貢献しているのは確かだ。

「今の自分は年齢もそうですし、森保さんが代表監督になってからずっとやってきた1人。以前よりは、より中心という気持ちが強いですね。プレーで見せるのもそうですし、あとは言葉だったり態度でチームを引っ張っていければいいのかな」と本人も絶対的主軸だと自覚しながら戦えているという。

 ただ、ここまでたどり着くまでには、長い長い時間がかかった。

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