ハットトリックを達成して嬉しかった本当の理由
右コーナーキックをマテウスがショートでエウベルへ出す。リターンを受けたマテウスは、ペナルティーエリアの右角あたりから利き足の左足を一閃。低く速いクロスを、宙を舞いながら巧みに右足でトラップしたロペスが着地するやいなや、密集状態のなかでそのままゴール右隅へシュートを流し込んだ。
仕上げは71分。松原から縦パスを受けた、途中出場の植中朝日のスルーパスに反応。磐田の最終ラインの裏へ抜け出す。さらに必死にブロックしようとした植村洋斗の動きを把握していたかのように、またもや右足で今度はボールを浮かせる技ありのループシュートを磐田ゴールに流し込んだ。
シチュエーションもアシストした選手もすべてが異なる圧巻のハットトリック。フル出場して8本と、磐田の選手も合わせたなかで突出したシュート数を記録したロペスはこんな言葉を残している。
「誰よりもチームメイトを称えないといけない。あとはみんなが僕のためにプレーしてくれている感じもあったので、だからこそハットトリックを達成できて本当にうれしく思う」
ロペスのために、とはどのような意味なのか。松原がチームの思いを代弁する。