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「みんなが僕のために…」アンデルソン・ロペスが横浜F・マリノスで感じる愛。得点量産の秘訣は「わかっている」から【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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明治安田J1リーグの第29節、悪天候により延期となっていたジュビロ磐田対横浜F・マリノスが16日に行われ、横浜が4−3で勝利した。横浜のアンデルソン・ロペスはこの試合で見せたハットトリックの活躍により、得点ランキングで単独首位に浮上。2年連続の得点を狙うこのブラジル人はなぜ得点を量産できるのか。(取材・文:藤江直人)

敵将からの思いがけないひと言

アンデルソン・ロペス
【写真:Getty Images】

 背後から不意にかけられた日本語の真意を、横浜F・マリノスのエースストライカーは理解していた。

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「点を取りすぎだよ、お前」

 雨中の敵地・ヤマハスタジアムに乗り込んだマリノスが、4−3でゴールの奪い合いを制した16日のJ1リーグ第29節後のひとコマ。ハットトリックを達成したFWアンデルソン・ロペスへ、笑顔でねぎらいの言葉をかけてきたジュビロ磐田の横内昭展監督へ、ロペスも通訳を介さずに答えた。

「ゴメンなさい」

 エールだとわかっていたからこそ、ロペスも苦笑いを浮かべていた。すかさず「頑張れよ」と背中をポンと叩いた横内監督へ、ロペスも「ガンバリます」と再び日本語で返す。

 台風の影響で中止・延期されていた一戦で痛恨の逆転負けを喫し、J1残留へ向けて後がなくなった敵将が思わず称えるほど、ブラジル出身の31歳が見せた得点感覚とテクニック、そして勝利への執念は際立っていた。

 5月29日の柏レイソル戦に続いて今シーズン2度目、北海道コンサドーレ札幌時代を含めればJ1歴代5位タイとなる4度目のハットトリックは、前半アディショナルタイムの49分に幕を開けた。

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