MF:佐野航大(さの・こうだい)
【写真:Getty Images】
生年月日:2003年9月25日
所属クラブ:NECナイメヘン(オランダ)
24/25リーグ戦成績:10試合1得点0アシスト
オランダで着実に力を付けている佐野航大は、11月シリーズもサッカー日本代表に招集されなかったが、そろそろ声が掛かってもおかしくない選手だろう。
2023年夏にJ2のファジアーノ岡山からNECナイメヘンに加入した佐野は、2023/24シーズンの序盤戦こそベンチスタートが多かったが、シーズン後半戦はレギュラーに定着。主に左右のウイングを務め、リーグ戦24試合に出場して4得点3アシストを記録した。
2年目の今シーズンはさらに存在感を強め、オランダ1部リーグ開幕戦のトゥエンテ戦でいきなり得点を決めて好スタートを切った。その後、得点はないものの、その背景にはポジション変更という明確な理由がある。現在、佐野はNECで4-2-3-1のシステムのボランチとしてプレーすることが多く、直接的に得点に関与する機会が減った。
佐野は岡山時代から複数のポジションをこなしてきたが、オランダでもその戦術的な柔軟性が評価され、引き続き起用されている。
今シーズンの佐野にとって最大の苦い経験は、第9節のPSV戦での退場だ。開始9分、相手に裏を突かれると、後ろから倒して決定機阻止のファウルを犯し、レッドカードを受けた。
NECのロヒール・メイエル監督は試合後、『ForzaNEC』に対して、「あれは賢い判断ではなかった。相手について腕を使うよりもボールにスライディングをした方が成果があったかもしれない。それができないなら、次は走らせることだ。彼はこういったことから学んでいける」とコメントし、早期退場の佐野の課題を指摘した。
こののPSV戦を0-2で敗れた後、NECは4試合続けて勝利がなかったが、佐野が先発に復帰してからは4試合で3勝1敗と、好成績を収めている。
日本代表の中盤といえば、遠藤航と守田英正という不動の2人がいるが、前者は31歳、後者は29歳と、年齢が気になるところ。21歳の佐野は、将来を見据えて試してみたい選手ではないだろうか。