ちぐはぐ感が否めなかった守備対応とは
インドネシア代表が鎌田をマークして守田との連係を制限すると、前半のように押し込むことがなくなった。61分に三笘、堂安律に代えて菅原由勢、伊東純也を投入。
菅原と前田のウイングバックとなったことで守備は強化されるが、シャドーで起用された伊東にこれまでのような無双の突破力を発揮する機会がない。
67分には菅原が前へ出てプレスしたところ、その裏へボールを送られている。誰かがプレスした後に菅原が連動して前へ出たのであれば効果的だが、菅原が単独で前へ出たのでボールホルダーに時間の余裕があり、単純に空いている裏のスペースを突かれた。
後半から高い位置で守る姿勢をみせていたが、それもちぐはぐな感じになりかけていた。
しかし、流れが良くなくても強引に得点してしまう強さが現在の日本代表にはある。菅原が伊東にボールを預けて爆発的なスプリント。途中でボールはDFに少し引っかかっていたがお構いなしに菅原が抜け出し、ニアポストまでドリブルで持ち込んで強烈なシュートを叩き込む。
これまでの予選4試合ではウイングバックにウイングタイプの選手を起用する超攻撃布陣だったため、出番のなかった菅原の鬱憤を晴らすようなゴールだった。
菅原自身は容赦のない寄せの速さで相手の攻撃の芽を摘み、守備面では最も安定感のあるウイングバックであることを感じさせた。