フットボールチャンネル

Jリーグ 7日前

ボランチと「使う筋肉が違う」。ヴィッセル神戸、鍬先祐弥の右SB起用は「伸びしろ」。佳境の優勝争いに何を感じたか【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

「ボランチとは違うので…」酒井高徳の負傷で回ってきたチャンス

「翁長選手がワイドに立っていて、僕がそこに食らいついたらポケットを取る動きをしてきたので、迷うシーンもちょっとありましたけど、自分が出たらテツくん(山川)がスライドしてくれたり、陽介くんがカバーしてくれた。見木選手はいやらしいポジションを取ってくるなというふうに思いながらやっていましたけど、最後の部分は守れたので、そこは評価してもいいかなと思います」

 鍬先が翁長に食いつけば、見木が空いたスペースを縦に抜けて最終ラインからロングボールを引き出してくる。見木に気を取られれば、翁長が縦に抜けて深さを取られるだろう。そこに左ボランチの齋藤功佑も絡んでくる。

 本職はボランチだが、この日は右SBで起用された。2、3日前に起用を伝えられたという鍬先は、「立ち位置だったり、SBで求められることはある程度ある。ボランチとは違うので、しっかり整理して臨んだ」と言う。ただ、V・ファーレン長崎でのプロ1年目や神戸に加入した今季も、度々プレーしていたポジションなだけに、慌てる様子は微塵も感じられなかった。難しい役回りを持ち前のアジリティや対人能力でこなしていた。
 

 天皇杯とJ1リーグ、そしてAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージと、3つの大会が佳境を迎える。山口蛍の復帰という朗報もある一方で、大迫勇也と酒井高徳が5日のACLE光州戦から2試合続けて欠場している。吉田監督は2人の状態について「それほど大きなケガではない」と述べたが、23日に天皇杯決勝を控える神戸にとって、鍬先の存在価値は高まっている。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!