学生がチャレンジするための環境「ひとつの入り口」
「業界全体に人材が入っていくための、ひとつの入り口になれればいいと思っています。一般企業では新卒で企業に入るのは当たり前の話なのですが、それがなかなか(サッカー業界に)入れない状態がいいのかと言われると、またちょっとそれも違うのかな、と。
自由な発想を持つ若い人たちがプロスポーツクラブに行きたいけれど、入り方もわからない、実際にプロスポーツクラブでどんなことをやるのかわからないというところで、思い切って踏み込めない面もあると思います。
その現状に対してチャンスというか機会を作るというのがクラブとしての意図であり、卒業後は町田に入っていただく場合もありますし、他のクラブに旅立っていく場合もあります。他クラブで活躍してる卒業生もたくさんいるので。本当に、ひとりでも多く若い人に、サッカー業界に入ってきてほしいと思います」
サッカー選手にたとえるなら、日本人選手が欧州移籍を果たす時の登竜門、シントトロイデンのようなものかもしれない。そのままベルギーに留まるか、他国に舞台を移すかは別にして、日本人選手はまずシントトロイデンに加入するが、Jクラブスタッフ志望者に目を転じれば、その一部は、まずはFC町田ゼルビアの学生スタッフをめざしてインターン生の募集に応募しているという現状がある。サッカー界に風穴を開け新風を吹き込むという意味で、もう少し注目されてもいい取り組みではないだろうか。
町田は今年度もインターン生を募集している。11月16日が応募締切だが、毎年締切間際の応募が多いと岡田部長は言う。神戸さんは「一度書いたものを親に見てもらい、書き直していたらギリギリになってしまいました」と当時を振り返る。今年度もまた、町田で新たな挑戦を始める学生が生まれる。
(取材・文:後藤勝)
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