徳島ヴォルティス
【写真:Getty Images】
監督:吉田達磨→増田功作
最終順位:8位
今季の徳島ヴォルティスは評価が難しい。「もっとできたのではないか」という思いを込めて、ここでは敢えて「ガッカリ」とさせてもらいたい。
吉田達磨監督2年目となった今季は、開幕3連敗スタート。チームの象徴であるはずの西谷和希が冷遇され、不穏な空気が立ち込めていた。
第4節水戸ホーリーホック戦で今季初白星を飾るも、なかなか調子は上がらず。第7節には絶不調だったザスパ群馬相手に敗戦。徳島の順位は20位となり、J3降格の筆頭候補になってしまった。
これによってサポーターの怒りは頂点に達する。クラブは試合翌日に吉田監督の解任と岡田明彦強化本部長の辞任を発表した。
ここまででも十分に最悪な状況だが、追い討ちをかけるように騒動は続く。島川俊郎が電撃引退を発表し、西谷は契約解除に。ピッチ内外で衝撃的な出来事が連鎖して起こったことへのクラブの責任は重い。
ただ、この混乱の中で後任監督に増田功作ヘッドコーチを選んだことは英断だった。増田監督の下でチームは徐々に本来の力を取り戻し、みるみるうちに降格圏を脱出。それどころかラスト5試合を無敗で終え、8位フィニッシュまでチームを高みに導いている。
降格候補筆頭から上位躍進。増田監督の仕事は間違いなく素晴らしいものだ。しかし、監督交代でここまで順位を上げた事実を踏まえると、不調だった序盤戦の取りこぼしが悔やまれる。
このチームと増田監督のポテンシャルに最初から気づいていれば、J1昇格プレーオフ進出も夢ではなかったはずだ。
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