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まだやれたはず…。現役最終年まで大活躍した日本の名手6人。引退直前まで第一線で戦い続けた男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

FW:大久保嘉人(おおくぼ・よしと)

大久保嘉人
【写真:Getty Images】

生年月日:1982年6月9日
現役最終年の所属クラブ:セレッソ大阪
現役最終年のリーグ戦成績(2021シーズン):29試合6得点1アシスト

「日本サッカー界最高のストライカーは誰か?」と問われたら、誰の名前を挙げるだろうか。それぞれのファンにとって思い入れのある点取り屋がいるだろうが、現役時代に残した成績を純粋に評価するのであれば、大久保嘉人の名を挙げる人が多いのではないだろうか。

 大久保はキャリアの中でとにかくゴールネットを揺らし続けた。川崎フロンターレに在籍していた2013シーズンから2015シーズンにかけては、史上初の3年連続Jリーグ得点王を獲得。川崎の攻撃が常に大久保のゴールで完結しているかのような錯覚に陥るほどの得点量産ぶりだった。

 現役最終年となった2021シーズン、大久保はプロとなった思い出のクラブであるセレッソ大阪に約15年ぶりの復帰を果たした。

 38歳での加入だったために年齢からくる衰えを指摘する向きもあったが、蓋を開けてみれば心配は杞憂に終わる。リーグ開幕からの5試合で5得点と圧巻のパフォーマンスを披露し、得点感覚が錆びついていないことを証明してみせたのだ。「まだまだ大久保はやれる」。多くのファンがそう確信したことだろう。

 だが、終わりの時は突然訪れた。2021年11月、大久保はC大阪のクラブ公式サイトを通して2021シーズン限りでの現役引退を発表。まだまだチームの力になれる予感を漂わせつつ、スパイクを脱ぐ決意を固めた。

 リーグのホーム最終戦となった11月27日の第37節・名古屋グランパス戦の前日、チームを率いていた小菊昭雄監督は大久保について「18、19歳の頃の嘉人を見ているような、素晴らしいコンディション」と表現した(2021年11月28日:C大阪公式サイトより)。

 時に感情を爆発させ、「問題児」のレッテルを貼られたこともあった大久保は、J1通算最多得点記録(191得点)を保持して現役引退に別れを告げた。

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