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まだやれたはず…。現役最終年まで大活躍した日本の名手6人。引退直前まで第一線で戦い続けた男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:小笠原満男(おがさわら・みつお)

小笠原満男
【写真:Getty Images】

生年月日:1979年4月5日
現役最終年の所属クラブ:鹿島アントラーズ
現役最終年のリーグ戦成績(2018シーズン):14試合0得点1アシスト

 “常勝軍団”鹿島アントラーズのシンボルとして君臨した小笠原満男は、クラブに数々の主要タイトルをもたらした。その数は何と「17」。現役引退から間もなく6年が経とうとしている今もなお、鹿島ファンは寡黙ながら熱いプレーでチームをけん引したキャプテンの雄姿を忘れていない。

 1998年、岩手県立大船渡高等学校を卒業したばかりの朴訥とした青年は“アントラーズレッド”のユニフォームに袖を通した。すると、ちょうど時を同じくしてクラブはジュビロ磐田とリーグタイトルを争う二強時代に突入。「憎たらしいほど勝負強い」と称された鹿島で、小笠原は絶対的な地位を築いていった。

 メッシーナで約10カ月間のセリエA(イタリア1部リーグ)挑戦に臨んだ期間を除くと、小笠原がプレーしたJリーグクラブは鹿島のみ。キャリアのほぼ全てを常勝軍団に捧げた。

 現役最終年は、アジアで獲得できるタイトルの中で唯一手にしていなかったアジアチャンピオンズリーグ(ACL)を制覇。セレモニーでは、ゲームキャプテンを務めた昌子源から最初にトロフィーを掲げる役を譲り受け、高々と賞杯を掲げた。

 2018年12月、小笠原は鹿島のクラブ公式サイトを通して2018シーズン限りでの現役引退を発表した。現役最終年まで戦力としてチームに貢献しただけでなく、クラブに史上初のACL制覇という置き土産まで残した男の引退は、数多くの鹿島ファンの心を揺さぶった。

 本拠地『県立カシマサッカースタジアム』で行われた引退会見で、小笠原は「このチームがさらに強くなっていくために、自分が出場するよりも若い選手たちにピッチへ立ってほしい」とコメント(2018年12月28日:鹿島公式YouTubeより)。噓偽りのない言葉で現役生活に幕を下ろした理由の一端を語った。

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