ガンバ大阪(2013シーズン)
監督:長谷川健太
革命前夜。2013シーズンのガンバ大阪は、そう呼ぶに相応しい力強いチームだ。
話は2012シーズンから始まる。G大阪は2002年から長期政権を築いた西野朗監督が2011年をもって勇退。2012シーズンは新たな体制で臨むことになった。西野氏の後任監督にはジョゼ・カルロス・セホーン氏が就任し、コーチ陣には呂比須ワグナー氏が名を連ねた。
しかし、これがまずかった。新体制で攻撃的な姿勢を貫いたチームは、守備が大崩壊。リーグ17位の65失点を喫してクラブ史上初のJ2降格が決定した。
衝撃的な大下落を経験し、G大阪は2013シーズンを迎える。
1年でのJ1復帰を目指し、2013シーズンから指揮を任されたのが長谷川健太監督だ。幸いなことにJ2降格によって主力が流出することは避けられたため、チームは安定した戦力を維持。リーグ開幕から12試合連続無敗という盤石の戦いを見せ、前半戦を首位で折り返している。
その後、後半戦では一時リーグ首位を明け渡したことはあったものの、終盤には5連勝を含む6試合無敗を記録。1位でシーズンを終え、見事にJ2優勝を果たした。
この2013シーズンが「革命前夜」だと言える理由、それはG大阪が翌2014シーズンに前人未到の偉業を成し遂げたからだ。長谷川監督の下で勝者のメンタリティを植え付けられたチームは、J1復帰1年目にして国内3冠を達成。J1に未曾有の旋風を巻き起こした。