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コラム 2か月前

「価値はない」と言われたレテギの覚醒。「サモラーノを彷彿と…」数奇なキャリアを歩む男のストーリー【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

レテギがジェノアで歓迎された理由

 イタリア代表FWの加入に、ジェノヴァは熱狂。街の中心、フェッラーリ広場で行われたお披露目式では平日にもかかわらず、約5000人ものサポーターが集まり、歓喜に包まれた。多くのファンは、ジェノアのアイドルでアルゼンチン生まれのディエゴ・ミリートの姿に重ね合わせ、マテオを王の戴冠式のように祝福した。

 しかし、イタリアでの1年目の成績は、リーグ戦29試合で7得点。「最低でも二桁はゴールしてほしい」と要求していたアルベルト・ジラルディーノ監督、そしてジェノアー二(ジェノアのサポーターの意)の期待に応じることはできなかった。

 さらに、「イタリア代表のユニフォームを死ぬまで守り続ける」と語って臨んだEURO2024であったが、一度もネットを揺らすことはできず、「史上最弱のアッズーリ」と糾弾されたチームと共にベスト16で大会を去った。

 今季も当然、契約が4年残るジェノアに残留し、名誉挽回を目指すものと思われた。ところが、アタランタにアクシデントが生じ、レテギに移籍の噂が立ち上がる。

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