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【欧州CL分析コラム】アーセナルはなぜ“サブ組”に完敗した? インテルが上手、完璧だった対策とは?

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

アーセナルの強みを消したスタメン選出

 ミケル・アルテタ監督が率いるアーセナルの強みは、エースのブカヨ・サカがいる右サイドからの攻撃だ。ベストな布陣が揃えば、ウーデゴールとベン・ホワイトの3人のユニットからなる崩しのアイデアが豊富で、右サイドを起点に多くの強豪相手から得点を奪ってきた実績もある。

 アーセナルが右サイドを強く意識しているのはデータにも表れている。データサイト『WhoScored.com』に掲載されているピッチを縦に3分割(左・中央・右)し、どのエリアからの攻撃が多いかを示す指標では、右サイドからの攻撃がプレミアリーグでは44%、CLでは47%を占めていた。いずれもリーグトップの数値である。

 このアーセナルの強みに対して、シモーネ・インザーギ監督は明確な“対策“を打ち出した。

 本来であればボール出しが得意なアレッサンドロ・バストーニを左CB、正確な左足のキックを持つ攻撃的なフェデリコ・ディマルコを左WBで起用するところを、対アーセナル専用の布陣で左CBにスピード豊かなヤン・アウレル・ビセック、左WBにベテランのマッテオ・ダルミアンを起用したのだ。

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