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「何で僕を5番目に…」名古屋グランパス、山岸祐也が明かすPK戦の舞台裏。大役抜擢に隠された指揮官との絆【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「マイナスのオーラ、といったものが本当に嫌い」

 流通経済大からザスパクサツ群馬、FC岐阜、モンテディオ山形とJ2を渡り歩いた山岸は、コロナ禍だった2020年10月に加わった福岡でJ1昇格を経験する。2022シーズンからはトップカテゴリーで2年続けて10ゴールをマークした実力を見込まれて、昨シーズンのオフに名古屋へ完全移籍した。

 プロになって9シーズン目。8月には31歳になった自身のモットーを山岸はこう語る。

「マイナスのオーラ、といったものが本当に嫌いで。大事なのは切り替えの早さだと思っています」

 新天地・名古屋で迎えた今シーズンを、山岸は「本当に苦しかった」と振り返る。2月のキャンプ序盤に右膝の内側側副靱帯を、復帰後の3月下旬には左膝の内側側副靱帯を痛めて戦線離脱。9月に入ると今度は左太ももの裏を痛めてしまい、MRI検査の結果、左ハムストリングの肉離れと診断された。

「プロサッカー選手になってから大きな怪我をほとんどしていなかった自分が、今年だけで右膝、左膝、左の太もも裏と3度もやってしまった。それでも、3度目の怪我のときに『今年はこういうシーズンなんだ』と落ち込むのではなくて、このタイミングで復帰すればまだルヴァンカップがあるし、準決勝と決勝で自分が活躍して優勝して、名古屋にタイトルをもたらせばすべてOKじゃないか、という思考になれたので」

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