宮代が思う「サッカー選手として大事」なこと
「チームにアクセントを加えるかは自分だなと思っている」と宮代。チームプレーヤーでありながら、ある種のストライカーらしいエゴイスティックさも垣間見せる。
9得点目をあげてから、ここまで少し時間がかかったことについても「淡々と自分のやることをこなしていけば点は取れると思っていた。やり続けるかどうかなので、焦りとかはなかった」と語る。
高校3年生で川崎とプロ契約した当時から、将来のA代表候補として期待を集めた宮代だが、そこからは決して平坦なキャリアではなかった。
2019年にはJ2のレノファ山口FCで”武者修行”を経験し、さらに徳島、鳥栖、再び川崎と環境を変えながら、心身の成長を重ねてきて、神戸での今がある。そんな宮代に、この神戸でタイトル獲得に関わることの意味を聞くと、こう返ってきた。
「いろんなチームに行きましたけど、それぞれいい経験ができたなと今は思いますし、だからこそ今の自分があるなと本当に思う。どの期間も自分にとっては貴重な経験でしたし、今は試合に出てますけど、我慢する期間というのは絶対これから先もある。
いかにそういう時にどうするかっていうのはサッカー選手として大事なので、やり続けること、努力し続けることとかを忘れないようにやっていきたい」
24歳となった宮代が、プロ7年目にして行き着いた、J1での2桁得点。正直ホッとしていると認める宮代だが、ここを到達点にする気はないだろう。
「僕たちは勝つしかない。残り3試合、絶対に3連勝して、とにかく勝ち点3を毎試合取っていくことが絶対なので、1試合1試合を100%で取り組む時期にしたい」
ここから天皇杯、そしてリーグ戦の3試合で、タイトルに直結するゴールを奪うことができるか。神戸が擁する”大砲”に注目だ。
(取材・文:河治良幸)
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