宮代が神戸に来て「常に意識している」こととは?
「サコくんからのパスがいいボールすぎて、1対1のドフリーだったので。考える時間はいっぱいあったんですけど、案外早めに倒れたなというふうに見えたので、自分の中では冷静だったかなと思います」
シーズン10点目となるゴールを決めた宮代にとって、長い距離を走ったことで生まれたシーンは彼が神戸で強く意識していることとリンクする。
「とにかく前にボールを出したら、自分はその選手を追い越す勢いで入っていくのは常に意識しているので。結果的に、サコくんに入ったあとボールがこぼれてきて冷静にキーパーの位置を見て決められた。
あそこで最後まで走っていることであのゴールが生まれたので、そういうところは抜け目なく、相手よりも早くポジション取るとか、前に入るとか、そういうのはゴールシーンだけじゃなくて、非常に大事だと思います」
川崎フロンターレの下部組織で育ち、類まれなシュート技術で”川崎の大砲”という異名を取っていた宮代は、FWとしてその価値を高めてきた。
しかし、日本代表の久保建英をはじめ、U-17やU-20の代表チームで一緒にプレーした仲間たちが、どんどん欧州にステージを変えて活躍する中で、川崎からの期限付き移籍を繰り返しながら、なかなか殻を破れない時期を送っていた。
そんな宮代が決断したのは、昨年のJ1王者である神戸への完全移籍だった。