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「優れた監督とは…」コンテはナポリをどう蘇らせたのか。稀代の修復士が愛されるわけ「選手を合わせるものではない」【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

「先発できなくてもチェルシーに残った」

 それは、コモを指揮するセスク・ファブレガスだ。

 10月4日のナポリ戦前の記者会見において、37歳の青年監督は「コンテはこの10年において恐らく最も優れた監督だ。チェルシー時代に2年間指導を受け、彼のトレーニングには少し苦しめられたが、コンテをとてもリスペクトしている。監督の指導は、それまで私が見たことも聞いたこともないものだった」と話した。

 さらに「監督は、私に当時『先発させることはないだろう』と言ってきたが、常に私に敬意を払ってくれていた。それゆえ、先発できなくてもチェルシーに残った。私はハードワークし、4か月が過ぎたときには常に出場していた。監督からは多くのことを学び、成長した。そうして我々は共に、プレミアリーグとFAカップを制したんだ」と続けている。

 コンテは今季、序盤から3-4-2-1の布陣を採用していたが、第5節の敵地でのユベントス戦でシステムを変更。4-3-3で戦いに挑み、それから一貫してこのシステムで戦い続けている。

 コンテが代名詞とも言える3バックを放棄して、4バックを取り入れた理由は簡潔だ。ナポリには多くの優秀なウインガーが揃っている。イタリアだけでなく、欧州全土に名を馳せるクバラツヘリア、マッテオ・ポリターノ、さらに、今夏の移籍市場ではダビド・ネレスをベンフィカから獲得。これだけのサイドアタッカーを活かさない手はない。

 そのため、コンテが3-4-2-1から、従来採用していた3-5-2に変えることは難しかった。指揮官はシステム変更について次のように説明した。

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