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Jリーグ 3週間前

浦和レッズ、井上黎生人が味わったどん底の日々。だからこそ「僕は気がすまない」自信を取り戻すためのこだわりとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images

「自信になるので…」井上を鼓舞するものとは?

 8月11日の第26節サガン鳥栖戦(1−1)ではヘディングで西川周作にバックパスをしたところ、パスが短くなり相手選手にゴール前でカットされ、西川が相手選手をファウルで止めてレッドカード。その後PKを決められてしまった。

 そして9月21日の第31節FC東京戦(0−2)では、ペナルティーエリア内の浮き球をクリアしようとして足を出したが、クリアが悪くまさかのオウンゴールに。「チームも勝てず、自分のミスで失点してしまう…。サッカー人生の中で苦しい時期でした」と眠れない夜を過ごすなど自己嫌悪に陥りどん底の状態でもあった。

 だが、気持ちだけは切らさず「必ずミスを取り返す姿を見せる」と強い決意と覚悟を示しプレーを続けてきた。

「きつい時期を乗り越えたからこそ、勝ち点を拾えることが大事。それを勝ち点3にするために練習から取り組みたいです」と前を向くと「次はマリウス(ホイブラーテン)も帰ってくるので3人で競争しあってポジションを掴み取りたい」と、チーム内で切磋琢磨しあいながらアピールにつなげていく。

 次はホームで首位・サンフレッチェ広島と対戦する。残留を確実なものとするためにも必要なのは3ポイントだ。

「後ろは無失点だと自信が付きます。プラスアルファとして、それが勝ち点3につながるとより自信になるので、今日は得点を取れませんでしたが、前の選手たちを信じているので、無失点で終えることを意識していきます」

 プロ10年目、1つ1つ自信を付け、悔しさを糧に成長する井上はチームを勝たせる存在になるために、自身を昇華させ無失点試合にこだわっていく。

(取材・文:石田達也)

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