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Jリーグ 3週間前

浦和レッズ、井上黎生人が味わったどん底の日々。だからこそ「僕は気がすまない」自信を取り戻すためのこだわりとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images

横浜FMの強力攻撃陣を完封できた理由

 守備では得点でランキング2位(19得点)のアンデルソン・ロペスを封じる。「スピードある選手が多く、真ん中にタメが作れる選手がいる。スペースを与えないことは意識しました。僕らは瑶大と2人でFW1枚を見る形で、1人は強くいき、1人はカバーし、声を掛け合いながらやれていました。だからこそ上手く守れたと思っています」と話した。

 井上は攻めている時のリスク管理を徹底し、「少ないチャンスの中で仕留めてくるのは分かっていたので、90分を通して集中するリスク管理と、オープンな展開になった時に危ないシーンは作られましたが無失点で終われたことは自信につなげたいと思います」と振り返ると、マチェイ・スコルジャ監督は、守備を統率したCBの2人について次のように賛辞を送った。

「強力なアンデルソン・ロペス選手やヤン・マテウス選手に対し、本日はマリウス・ホイブラーテンがプレーすることができませんでしたが、その中で井上黎生人や佐藤瑶大が非常に良い仕事をしてくれたと思います」

 試合終盤の88分には左サイドに開いた原口元気のクロスを、二田理央が頭で折り返しチアゴ・サンタナがネットを揺らすもVARの介入によりオフサイドでゴールは認められず、試合はそのまま0−0でタイムアップ。

 ただ、天皇杯準決勝から中2日の強行日程の横浜FMに対して「マリノスの方がきつい日程だったので勝ち切らなければいけなかった試合でした」(井上)と反省点も口にする。

 残留争いに巻き込まれながら2試合連続のシャットアウトに対して「ここ1、2カ月、自分のパフォーマンスもチームも苦しくて、残り試合を全部、勝ち切らないと僕は気がすまない」と熱量をもった言葉を言い放つ。

 それには大きな理由があった。

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