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明治安田J1リーグもクライマックスに突入した。今季の昇格組に目を向けると、ジュビロ磐田は残留争い真っ只中ではあるが、FC町田ゼルビアと東京ヴェルディは上位躍進を果たしており、昇格組でも十分にJ1でも戦えることを証明している。そこで今回は、J1昇格1年目のシーズンに素晴らしい成績を残した歴代最強の昇格クラブを紹介する。※成績はデータサイト『Transfermarkt』を参照
ガンバ大阪(2014年)
【写真:Getty Images】
監督:長谷川健太
リーグ戦成績:1位(19勝6分9敗)
主な獲得タイトル:J1リーグ優勝、天皇杯優勝、ナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)優勝
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2014シーズンのガンバ大阪は、昇格したシーズンに国内3冠を達成するという離れ業をやってのけた。
西野朗監督(在任期間:2002〜2011年)の下で黄金期を築いたG大阪だったが、2011シーズンをもって10年間の長期政権を築いた西野監督が勇退すると状況が一変。新体制で迎えた2012シーズンは、守備が崩壊しまさかのJ2初降格が決定するという衝撃的な1年になった。
1年でのJ1復帰を目標に、新たな戦いの舵取りを任されたのが長谷川健太監督だ。幸いなことに、J2降格によって主力が根こそぎ流出することは無かったため、チームは長谷川監督の下で盤石の強さを発揮。2013シーズンのJ2優勝を果たし、目標だったJ1復帰を手にしている。
驚くべきはこの後だ。長谷川体制2年目にチームは前人未到の偉業を成し遂げる。
J1の舞台で迎えた2014シーズンは、序盤に宇佐美貴史が負傷離脱したことで苦戦を強いられた。得点力不足に悩まされ、一時はJ2降格圏の16位まで順位を落としてしまっている。
そこでクラブは、ブラジルワールドカップ(W杯)開催によるリーグ戦中断期間にテコ入れを敢行する。高い決定力を誇るパトリックを獲得し、この補強がズバリ的中した。
新加入のブラジル人FW は加入後公式戦27試合で15ゴールと大爆発。これに宇佐美の復帰も相まって課題だった得点力不足は解決された。
2大エースの台頭でチームはリーグ後半戦で15勝3分2敗と勝負強さを見せ、怒涛の巻き返しに成功。第33節終了時に首位に立つと、続く最終節ではドローに終わったものの、ライバルクラブが軒並み敗れたことでリーグ優勝を成し遂げた。
さらにこのシーズンのG大阪は、ナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)と天皇杯も優勝。昇格クラブが国内3冠を達成した事例は、後にも先にもこの2014年のG大阪だけである。Jリーグ史上最強の昇格クラブという称号は、いまのところ彼らのもので間違いないだろう。
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