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Jリーグ 4週間前

「覚悟を決めてここに…」清水エスパルス、沖悠哉はJ1のプライドを捨て、自分を表現する。「年齢を重ねている」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「あってよかった」偉大な先輩からの言葉とは?

「ソガさん(曽ヶ端)や西部さんといろいろな話をしてきたなかで、ゴールキーパーのチャンスというものは急に来るものだし、もし来たときには慌てることなく、自分が積み重ねてきたもの信じてプレーしろと言われてきました。

 実際にチャンスが来るかどうかはわからないし、信じ続けるのはなかなか難しい作業でしたけど、こうしてチャンスをもらったときに、そうした先輩方の言葉の重みがあってよかったと思っています」

 試合はいきなり動いた。開始わずか3分。栃木が獲得した左コーナーキック(CK)のこぼれ球を、MF石田凌太郎がペナルティーエリアの外から豪快にゴール左隅へ叩き込んだ。次の瞬間、沖は審判団に対して、ゴール前でシュートをよけた元日本代表のFW矢野貴章がオフサイドになると猛然とアピールした。

「オフサイドだと自分は思ったので、審判に言うしかない。自分をしっかりと表現するというか、そういうところでアピールするのは非常に大事だし、たとえ間違えていても言うべきだと僕は思っています」

 J2リーグにはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)がいない。そのなかで審判団も矢野のオフサイドを認識していて、栃木を狂喜乱舞させた石田のゴールは取り消された。沖が続ける。

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