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【アーセナル分析コラム】怪我人続出は必然? 勝ち点1で十分。リバプールとの死闘で見えたポジティブな未来とは?

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

マンCと比較してもアーセナルは選手に依存している?

 それを証明しているのが、公式戦52試合を戦った昨シーズンの各選手のプレータイムで、ウィリアム・サリバ、ガブリエウ・マガリャンイス、デクラン・ライス、ベン・ホワイト、マルティン・ウーデゴールの5名が4000分以上の出場時間を記録した。

 プレミアリーグ4連覇を達成し、公式戦59試合を戦ったマンチェスター・シティと比較をすると、彼らの中で4000分以上の出場時間を記録したのはロドリとフィル・フォーデン、カイル・ウォーカーの3名のみ。アーセナルよりも7試合も多く戦ったペップ・グアルディオラのチームの方が、各選手のプレータイムをコントロールして分散することができている。

 そもそも今季は、ユーロ(欧州選手権)やコパ・アメリカ、オリンピックなど国際大会が行われた後のシーズンであり、例年と比較をすると欧州のクラブ全体で選手の勤続疲労が目立つケースが多い。

 選手への負担を大きくするFIFAやUEFAの興行に問題があるのは間違いないが、どのチームもこの状況で戦っている。昨シーズンの後半戦まで欧州大会に出場したチームに関しては、アーセナルとほぼ同じ条件で戦っており、アルテタのチームだけが「怪我人が多い」理由を「運が悪い」と片づけることは難しい。

 この異常な過密日程の中で、どう選手を運用するかも指揮官に必要な手腕である。

 怪我人が出てしまっている現状は厳しいが、こうした事態で重要となるのが、離脱者の代わりを担う選手たちだ。リバプール戦でみせた彼らの活躍は今後のアーセナルにおいて、指揮官の選択肢が増えるキッカケとなるかもしれない。

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