「運が悪い」で片付けられない怪我人の多発
特に最終ラインの陣容は厳しく、前節に退場処分を受けたウィリアム・サリバが出場停止で不在の中、本来計算できるはずの冨安健洋とリッカルド・カラフィオーリも怪我で離脱中。この時点で陣容は難しいものがあるが、それに追い打ちをかけるように54分にガブリエウ・マガリャンイス、76分にユリエン・ティンバーが足を痛めて交代となった。
この怪我人続出の事態を「イレギュラー」と表現したが、これは「運が悪い」の一言で片付けて良い問題ではない。
アクシデント的な要素も多いとはいえ、その原因は多少なりともアーセナルにも責任があるのだ。
この怪我人続出の最大の理由は選手の「勤続疲労」だろう。昨季のアーセナルは、他のクラブと比較しても怪我による離脱者が少なく、必然的に主力選手のプレータイムが伸びる傾向にあった。
そんな中、ミケル・アルテタ監督は怪我人が出なかったことで、ターンオーバーをする余裕があった中でも主力を固定して先発起用を続けた。その結果、特定の選手への負担が大きなものになってしまっている。