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Jリーグ 2日前

「夢にも思っていなかった」ファジアーノ岡山、岩渕弘人が大黒柱になった理由。JFL時代から「変わっていない」こと【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

岩渕が虎視眈々と狙う次の目標とは?

「イチ(一美和成)か誰かいたんで、そこに来るなと思ったんですけど、大地君はいつも俺のことを見てくれるんで、最後(裏に)抜けようという意識はあった。GKが出てきたのが見えたんで、最後はシュートブロックされるかなと思ったんですけど、いい感じにいきました」と本人もしてやったりの一撃だった様子。この一発が横浜FCのリズムを狂わせるきっかけになったのは間違いない。

 前半終了間際の鈴木喜丈の2点目、後半頭の一美、田上の追加点も大きかったが、それだけ今の岡山には勢いがあるということだろう。

 岩手県出身の岩渕は、仙台大学から2020年に当時JFLだったいわきFC入り。2022年にJ3、2023年にJ2に昇格し、そして今季、岡山に赴いてJ1を虎視眈々と狙っている。それが叶えば、5年間で4カテゴリーアップという”目覚ましい個人昇格劇”が叶うことになる。

「プロになった時はこうやってJ2でプレーできるとは夢にも思っていなかった。もう毎年毎年、そのカテゴリーで結果を出すことしか考えてなかった。それでJFLからJ3、J2へと上がってこれた。これからも謙虚にやっていきたいと思います」と本人も怒涛のキャリアを冷静に受け止めている。

 昨季のいわきでJ2・7ゴールを挙げているとはいえ、新天地・岡山に赴いていきなり2ケタ得点というのは、そうそうできることではない。今季の岡山にいわき時代の指揮官・村主博正コーチがいたことも追い風なのは間違いないが、彼自身の適応力とインテリジェンスが頭抜けていたのも確かだ。

 木山監督もこう語っている。

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