フットボールチャンネル

「SBの悩みというか…」なでしこジャパン、北川ひかるはまた進化する。内田篤人コーチから吸収するもの「本当に…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

内田篤人コーチ直伝のデザインプレーだったのか?

「あの時間帯でゴールを奪えたのは、チームとしても本当に大きかったと思います。コーナーからのニアという形は、実は自分が得意としているプレーなので。そこでヘディングで決められて本当によかった」

 コースをゴール左隅へと変え、韓国のキーパーを無力化させたシュートを確認した北川は両手を広げて、満開の笑顔を弾けさせながら長谷川と抱き合った。もっとも、内田コーチ直伝のデザインプレーだったのか、と問われると「いや、ショートコーナーなどでは戦略があったんですけど……」と首を横に振っている。

「(長谷川)唯さんのボールがニアにくる、と自分のなかで思っていましたし、どのような軌道でくるのかもわかっていました。そういった状況で、うまくタイミングが合った形ですね」

 以心伝心というべきか。マンチェスター・シティで活躍する長谷川も「ショートコーナーという形は、今回の活動で特に課題として取り組んだ部分でした」と振り返りながらこう続けている。

「それは試合のなかでうまくいきませんでしたけど、普通にニアやファーへ蹴る場合でも、韓国のセットプレーに対する守備が少し弱いと内田さんも話していたなかで、シンプルにクロスをあげても味方の入り方とボールさえよければゴールになる、という感覚がありました。

 先制点の場面でも、韓国の選手全員がニアにくるとは思っていなかったように見えたので、あそこは自分の判断でニアへ蹴りました」

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!