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国内リーグや欧州カップ戦で優勝経験のあるミランは、言わずと知れた名門クラブだ。これまでの歴史の中で世界的なスター選手を数多く獲得してきた一方で、アカデミーでは埋もれてしまい、ミランを去った後に才能を開花させたケースもいくつか存在する。今回は様々な理由でミランを離れ、後に覚醒したアカデミー出身選手を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
GK:フランチェスコ・トルド(元イタリア代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1971年12月2日
現所属クラブ:なし(引退)
ミラン在籍期間:1987年~1990年
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フランチェスコ・トルドという名前を聞くと、インテルやUEFA EURO 2002(ユーロ2002)におけるイタリア代表の守護神として活躍した姿を想起する人も多いだろう。だが、イタリア・ヴェネト州パドヴァ出身のGKは若かりし頃、ミランのアカデミーで選手としての基礎を固めていた。
196cm・90kgの体躯を生かした数々のビッグセーブで人々の記憶に留められているトルドだが、幼少期はGK以外のポジションを務めていたようだ。
2022年2月にイタリア紙『コリエレ・デル・ヴェネト』の取材に応じたトルドは「最初はサイドバック(SB)や守備的MF、センターフォワード(CF)で試合に出ていた」と回顧。「ある日GKをやってみた。雪が降っていて、ボールを掴もうと雪が降り積もった地面に夢中で飛び込んだよ」と、人生の転機を明かした。
ミランのアカデミー時代は、当時の正GKだったジョバンニ・ガッリから学ぼうとひたむきに努力したトルド。トップチームで居場所を確保することは叶わなかったが、1993年に加入したフィオレンティーナ、2001年~2010年の現役引退まで在籍したインテルでは頼れる守護神としてゴールマウスに鍵をかけた。
インテルでは、2005/06シーズンよりジュリオ・セザルに正GKの座を奪われたものの、不平をこぼさず貴重なバックアッパーとしてチームのリーグ5連覇とイタリア史上初の三冠達成に貢献した。
引退後、トルドは建築会社を経営するなどビジネスマンとしての才覚を発揮している。
ただ、サッカーへの情熱は依然として持ち続けているようで、2020年4月にイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』のインタビューに応じた際には、かつての自分に似たスタイルを持つGKとしてサミール・ハンダノヴィッチやジャンルイジ・ドンナルンマといった古巣の後輩たちの名前を挙げていた。
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