ズデンコ・ベルデニック
大宮アルディージャ(2012〜2013シーズン)
【写真:Getty Images】
大宮アルディージャを率いたズデンコ・ベルデニック監督の電撃解任は、Jリーグ有数の衝撃的な解任劇と言えるのではないだろうか。
ベルデニックは2012年夏に大宮(当時J1)の監督に就任。一時はリーグ15位まで低迷していたチームを立て直し、2012シーズンのJ1残留を成功させた。
その手腕に期待がかかる2013シーズン、ベルデニックは堅守速攻のサッカーに磨きをかけ、チームを上昇気流に乗せる。
開幕戦から第10節まで無敗を達成し、前シーズンから数えてリーグ戦21試合無敗という驚異的な強さを発揮。大宮は第8節で遂にリーグ首位に輝いた。
しかし、夏以降徐々に大宮の勢いが衰えていく。
運動量が求められるベルデニックのサッカーが日本の夏には適していなかったのだろうか。第16節の横浜F・マリノス戦(1-2)に敗れるとそこからまさかのリーグ戦5連敗。ホームで完敗を喫した第20節セレッソ大阪戦(0-3)の翌日に、クラブはベルデニック監督解任を発表した。
連敗でずるずると悪い方向へ進んでいたとはいえ、この時の大宮はリーグ4位。J1優勝やAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内入りの可能性は十分にある。
チームを一時首位へ導いたベルデニックが電撃解任となったニュースは波紋を呼び、サポーターのみならずJリーグファンの間で大きな話題になった。
その後、ベルデニックの下を離れて新たなチームへと生まれ変わった大宮だが、悪い流れは断ち切れず。最終的にリーグ14位まで順位を落としてシーズンを終えている。