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Jリーグ 4日前

新たなボランチ像と意識の変化。山根陸は横浜F・マリノスを「そろそろ自分が勝たせたい」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Getty Images

「そろそろ自分がチームを勝たせたい」秘めたる野望

「相手どうこうということより、危険なエリアに入っていくことが自分としては大事。そこの感覚も磨いていきたいし、スペースの見つけ方もそう。いろいろな面で自分自身にとって良いチャレンジだったと思う」

 増えてきている出場時間にゴールやアシストの数が比例して伸びていかなければいけない。それができた時、背番号28はトリコロールの中盤で軸として認められるに違いない。

 そして、秘めたる野望が口をついて出た。

「2022年のJリーグを獲ったけど、あの時は後半戦、外から見ていて悔しい思いをした。でも、鳥肌が立った。次はそういう舞台で自分が優勝に貢献できるくらい力をつけたい。そろそろ自分がチームを勝たせたい」

 発する言葉に自信が満ち溢れ、決意の強さがほとばしる。

 絶対的な存在であるキャプテンの喜田拓也やダイナモとして地位を確立した渡辺皓太に堂々と挑戦状を叩きつけていい時期だ。そのための下地は十分過ぎるほどに整っている。

 ポジションを奪い取った先には、目標の1つとして掲げる海外移籍や日の丸のユニフォームも見えてくる。まずは「目先のことばかり意識しても、自分のやるべきことが定まらない。今は目の前の1日1日をやり尽くすことが大事になる」と毎日に一意専心するのみだ。

 成長著しい21歳は、立ち止まらない。ニューヒーロー賞の栄誉を通過点にして、加速しながら走り続ける。

(取材・文:藤井雅彦)

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【了】

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