田中和樹が「一つ上のクラスの選手になる」ための条件
田中は、この試合の前までリーグ戦29試合に出場し4ゴール・7アシストを残すが、直近の3試合では2アシスト。前節のザスパ群馬戦では左サイドの攻撃からグラウンダーのクロスを供給し、得点にはつながらなかったものの、こぼれ球を拾った小森が得点に結び付けるなど攻撃面をけん引する。
この日も左サイドハーフでスタートし、後半途中には右サイドハーフにも回る。ダイナミックに複数ポジションをこなせる強みがあり、アタッカーとして、90分間使われるのは監督からの信頼も厚い証でもある。
指揮官は背番号7の活躍について「彼の強度ある上下動、ランニング、そもそものトップスピードが必ず相手を困らせるし、そのスピードは守備のところでも生きてくる。
彼のベースの部分、そのアスリート能力の高さは素晴らしいので、最後の決定的な仕事が乗っかると一つ上のクラスの選手になると思います。ここ最近はその数字の部分が少しずつ付いてきているので、今、チームにとってかなり大きな力になってくれています」と称えた。
浦和学院高等学校卒業後、法政大学に進学し2022年に京都サンガF.C.に加入するも、中々出番にめぐまれず2023年に千葉への期限付き移籍を決断し、2024年から完全移籍に移行した。
京都に残るのではなく、千葉に自分の居場所を決めたのは、昨シーズンのJ1昇格プレーオフ準決勝で東京ヴェルディに2−1で敗れ悔し涙を呑んだことも理由の一つだ。