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プレミアリーグ 12時間前

【リバプール分析コラム】中盤の“第4の選択肢”は遠藤航ではない。スロット体制で新たなキーマンになり得る選手とは

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

チェルシー戦でキーマンとなったジョーンズ

 ユルゲン・クロップ前体制からスロット新体制になって変わったのがスタメンの固定化だ。

 オランダ人指揮官の下では、サブとスタメンの序列がハッキリしており、中でも中盤はプレミアリーグ開幕から6試合続けてライアン・フラーフェンベルフ、アレクシス・マクアリスター、ドミニク・ソボスライの3人が先発起用されている。

 一方のカーティス・ジョーンズは、開幕直後に怪我を負ってしまいスタメン争いで遅れをとっていた。それでもコンディションを戻して以降は途中出場からもインパクトを残せるようになり、クリスタル・パレスとの第7節ではソボスライに代わってプレミアリーグで初先発を飾っていた。

 今節は前節と違い、南米帰りのマクアリスターに代わってスタートから起用されたが、その中でアルゼンチン代表MFの不在を感じさせないパフォーマンスを見せた。

 この試合でスロット監督からジョーンズに与えられた役割は、チェルシーのコール・パーマーを常に監視することだった。

 トップ下のポジションから右に降りてゲームコントロールすることが多いチェルシーのキーマンに対して、ジョーンズはマンツーマンで対応。ビルドアップの局面で簡単に前を向かせないだけでなく、25分には彼がボックス内で放ったシュートに身を投げ出してブロックした。

 この守備に対してスロット監督は試合後の会見で「コール・パーマーをコントロールするのは難しい仕事だった。 彼にはクオリティがあるから、守るのはとても難しいね。それを今日のカーティス(・ジョーンズ)は見事にやってのけた」と賛辞を送っている。

 パーマーをゲームから消しただけでもMVP級の活躍なのだが、この試合のジョーンズはそれだけにとどまらなかった。

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