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国内リーグや欧州カップ戦で優勝経験のあるミランは、言わずと知れた名門クラブだ。これまでの歴史の中で世界的なスター選手を数多く獲得してきた一方で、アカデミーでは埋もれてしまい、ミランを去った後に才能を開花させたケースもいくつか存在する。今回は様々な理由でミランを離れ、後に覚醒したアカデミー出身選手を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
DF:マッテオ・ダルミアン(イタリア代表)
【写真:Getty Images】
生年月日:1989年12月2日
現所属クラブ:インテル(イタリア)
ミラン在籍期間:2000年~2010年
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いまでこそインテルの名脇役として活躍しているマッテオ・ダルミアンだが、実は同クラブとライバル関係にあるミランのアカデミー出身者。在籍期間がもう少し後ろにずれていれば、ダルミアンがミランの主力選手に定着していた可能性は高かったかもしれない。
ミランのアカデミーに加入した時、ダルミアンはまだ10歳の子供だった。地元の大きな広場でサッカーを楽しんでいたごく普通の少年は、名門の育成組織で充実した日々を過ごしていたようだ。
2018年12月にイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』のインタビューに応じたダルミアンは、ミランのアカデミーについて「人生の学校だった」と回顧。「クラブには常に感謝しているよ。僕が選手になれたのは彼らのおかげでもあるからね」と、ミラン時代を好意的に捉えた。
2006年に16歳でトップチームデビューを飾るなど、ダルミアンはミランで順調にキャリアを築いていくかに思われた。だが、本人は「自分の居場所を見つけるのは簡単ではなかった」と、当時を振り返る。
2006/07シーズンのミランはUEFAチャンピオンズリーグ優勝を飾っており、トップチームの戦力は充実。パオロ・マルディーニをはじめとする主力選手の高齢化が問題視されていたものの、駆け出しの若手であるダルミアンが割って入る余地はなかった。
2010年代前半、ミランは財政悪化から主力選手の放出を余儀なくされ、低迷期を迎えた。この頃にダルミアンが台頭していれば、チームを支える救世主となっていたかもしれない。
いずれにしても、ミランで「全てを教わった」と語るダルミアンが後にライバルクラブ・インテルの絶対的な主力になるとは、なんという皮肉な運命のいたずらだろうか。
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