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明治安田J2リーグ第34節、V・ファーレン長崎対大分トリニータが10月6日に行われ、4-1で長崎が勝利した。この一戦で存在感を示したのがヴァウド。来日5年目のブラジル人DFは、ベンチ外が続く中でも準備を続け、チャンスを待っていた。(取材・文:椎葉洋平)
新スタジアムのこけら落とし
10月6日。この日は、V・ファーレン長崎にとって新たな記念日となった。明治安田J2リーグ第34節、大分トリニータ戦。新たな本拠地、ピーススタジアムでの初陣で4-1の快勝を飾った。第31節・いわきFC戦で今季初めてスタメンに名を連ね、8試合ぶりの勝利に貢献したヴァウドは、大分戦で4試合連続のスタメン出場。その4試合でチームは3勝1敗と、7試合未勝利という時期からのV字回復に大きく貢献している。
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チケットは前日時点で全席完売。19,011人ものサポーターが集まったピーススタジアムは、キックオフ前から異様な熱気に包まれていた。通常のリーグ戦とも、これまでの九州ダービーとも異なる空気感。それは選手にも伝播したものの、下平隆宏監督はモチベーションを重視し必要以上に抑えようとはしなかった。
その判断は功を奏することになるのだが、試合開始直後、隙を突かれかねない瞬間があった。開始2分のことだ。クリアボールを拾った大分は、素早く縦方向にいる鮎川峻へとパスを差し込む。そのパスを前に出てカットし、さらにこぼれ球を拾った弓場将輝が野村直輝に送ったスルーパスもスライディングでカット。キックオフから前に出て出鼻をくじこうとした相手の狙いを防ぐ、ヴァウドの2つの好プレーだった。
そこからは持ち前の高さと強さで大分の前線に起点を作らせず、ビルドアップでは堅実にパスをつないでいく。
チームも高い位置からのプレスで試合の流れをつかむと、24分にマテウス・ジェズスのパスカットで先制に成功。33分にはカウンターで得たCKから、2点目が生まれる。マルコス・ギリェルメが中央に蹴り込んだボールに対し、ヴァウドは1歩・2歩とバックステップを踏んでボールの軌道に合わせ、飛び出したGKムン・キョンゴンの手前で触ってヘディングシュートを決めた。長崎2年目にして、記念すべき加入後初得点。何度も両こぶしを上下させ、喜びを爆発させた。