前半で唯一可能性を感じたのは…
フラットな5バックの裏を狙った攻め込み、左の三笘薫のドリブル突破でゴールへ迫るが、惜しいところまでいっても決定機は作れない。
右の久保と堂安律のコンビも最後のところを突破しきれなかった。スタートポジションは久保が右シャドー、堂安が右ウイングバック(WB)だが、敵陣では入れ替わることが多かった。
しかし、久保はドリブルで抜き切るまでいかず。不用意にボールを失うケースも2回あった。2回目は1対1の勝負を仕掛けて奪われ、そこからのカウンターでペナルティーエリア内まで侵入された。板倉滉と谷口彰悟が挟み込んで奪い返したが唯一危ない場面だった。
久保はレアル・ソシエダと同じく右に開いて仕掛け、さらに堂安とのコンビネーションが期待された。しかし、三笘や伊東のようなスピードがないので、一瞬でえぐるプレーにはならない。右はやや手詰まり感があり、はっきりした武器は三笘の突破に限られていた。
後半に入ると右の攻め込みが活性化。53分、久保が縦に突破して惜しいクロスボールを送る。右に開くだけでなく、ハーフスペースで縦パスを受けるようにもなった。57分には南野拓実へピンポイントのクロス。南野のヘディングはわずかに枠を外れたが、ここまでで最大のチャンスだった。
ところが、その直後の58分にオーストラリアが先制。右からのクロスを谷口がクリアしようとしたがオウンゴールになってしまった。オーストラリアは初めてロングボールのこぼれ球を日本陣内で拾えていて、その流れからの得点だった。