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日本代表 1か月前

鈴木彩艶が「代表でもトライしていきたい」ものとは? サッカー日本代表に新戦術の提言?「有効になると思っている」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

この一戦で何よりも求められるもの

「次の試合は身長の高い選手が多いし、エアバトルの部分を含めたセットプレーがキーになってくる。これまでとはまったく違う戦いになると思っているし、そこで負けないように準備はしてきました」

 彩艶も思いを守田にシンクロさせている。自軍のゴール前で繰り広げられると予想される、ハイボールをめぐる空中での攻防へ。身長190cm体重98kgの巨躯を誇る彩艶が決意を新たにした。

「サウジアラビアと比べてより高さがあるので、左右からクロスを数多くあげてくると予測はしています。自分が飛び出していくだけがすべてじゃないので、そこをうまく判断していきたい。エアバトルが多くなるのもそうですけど、いかにセカンドボールを拾えるかもカギになってくると思います」

 オーストラリアを無失点に封じれば、勝利できる確率がはね上がる。しかし、真剣勝負の世界ではすべてが青写真通りには進まない。日本が失点を喫した場合の心構えも、もちろんできている。

「無失点を継続できているところは、もちろん明日もトライしていきたい部分ではあります。それでも、やはり強い相手なので難しい時間帯もあるだろうし、失点してしまう可能性もあります。だからこそ、複数失点を喫しないためにも、その後のリアクションが非常に大事になってくる。何よりも求められるのは結果なので、勝利を大前提に置きながら、できるだけ失点を減らしていきたいと思っています」

 サウジアラビア戦の42分に飛び出した、右手一本を駆使した神業セーブが脚光を浴びた。

 ペナルティーエリアの右手前から、DFサウード・アブドゥルハミドが右足で放った強烈な一撃は、ブロックに飛び込んだ守田の股間を抜けてゴール左隅を急襲した。守田がブラインドになった難しい状況で、横っ飛びした彩艶は驚異的な身体能力を発揮して、あわや同点のピンチをコーナーキックに変えた。

 アジアサッカー連盟(AFC)が運営する、アジア最終予選(#AsianQualifiers)の公式X(旧ツイッター)上で<A true game-saver(日本を救った真の好守)>という賛辞とともに取りあげられたビッグセーブにも、彩艶はコーナーキックとなり、ピンチが続いたという意味で満足していない。

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