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Jリーグ 3日前

特別指定、稲村隼翔も「びっくり」アルビレックス新潟サポーターから受けた異例の行動とは? 「そこも温かいところ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

最大の武器「いつも狙っているプレー」

「今日はずっと芝生の状態が気になっていたし、それまで何回か足を取られていたので。まだ1点を取っただけだったので、ここは芝生を直しておこうかなと。ちょっとやりづらかったので」

 ピッチ状態は最大の武器と自負する、利き足の左足から放たれる正確なキックにも狂いを生じさせる。実際、前半開始直後にはロングフィードが珍しくタッチラインを割っている。しかし、初めて経験する敵地のピッチにも慣れた前半アディショナルタイムには、あわやの場面も演出しかけた。

 左サイドにいた小見のバックパスを受けた直後。川崎がひと呼吸ついた隙を見逃さなかった稲村は、鋭い縦パスを川崎陣内に突き刺した。あうんの呼吸で反応した小見がペナルティーエリア直前で転倒し、チャンスにはならなかったものの、試合後には「あれはいつも狙っているプレー」と胸を張った。

 エンドが変わった53分には、初得点かと思われた強烈なシュートも放った。ペナルティーエリア左角後方で獲得した直接フリーキック。キックが壁にあたったはね返りを、DF橋本健人が今度はゴール中央へ。反応した稲村が、ショートバウンドしたボールに自慢の左足を完璧に合わせた。

 川崎の守護神チョン・ソンリョンの美技に阻まれ、思わず天を仰いだボレーを稲村がこう振り返る。

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