怪我人が多いディフェンス陣でカギを握るのは…
このうち、カギを握る存在の1人と目されたのが、左DFの町田だ。2023年9月のトルコ戦(ゲンク)で初キャップを飾った27歳のレフティは、第2次森保ジャパンでは数少ない2022年カタールW杯未経験組。
2021年夏の東京オリンピック(五輪)はメンバー入りしていたが、その時点ではまだ国内組。2022年1月からサン=ジロワーズに赴いたものの、国際経験不足という印象が根強く、カタールへの滑り込みは叶わなかった。
存在価値が認められたのは、23/24シーズン突入後。ベルギー1部リーグでの31試合出場に加え、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)・ヨーロッパリーグ(EL)に主力として参戦。自身の戦うステージを一段階引き上げ、同世代の板倉や冨安に肩を並べるキャリアを築くことに成功する。
今夏の欧州5大リーグへのステップアップは叶わなかったものの、日本サッカー界が長年求めていた左利きの技巧派・長身DFの出現に、指揮官も日に日に期待感を高めていったに違いない。
そして、今回の最終予選突入前に冨安と伊藤洋輝が長期離脱。町田にスタメン定着のチャンスが巡ってきた。
「2人が帰ってきた時に『ポジションないよ』というくらいの活躍をしないといけないと思っていますし、それが切磋琢磨につながる。そこは自分の中で意識してやっています」と、本人も目の色を変えて、9月からの代表に挑んでいるという。