堂安、三笘→伊東、前田の快速コンビ
後半から南野に代えて伊東。堂安が右シャドー、伊東が右WBに入る。
イエローカードを貰っていた南野の交代は、その後も執拗に挑発されていたので安全策を採ったのかもしれない。ただ、後半のどこかで伊東を投入するのはこれまでの2試合と同じで予定されていたものだろう。
62分には鎌田に代えて前田。こちらも三笘が左シャドーに移動し、前田が左WBに入る。
この2つの交代で日本代表の守備はより安定した。サウジアラビア代表が3−1−4−2にシステムを変えたこともあり、日本代表の3バックとWBは相手選手とマッチアップする形でズレもなくなった。
サウジアラビア代表の攻撃は鋭さがなくなり、逆に日本代表は伊東、前田のスピードを生かした飛び出しで攻め込む。78分には守田のサイドチェンジ、伊東のカットインから上田と76分に交代していた小川航基がシュート。81分には右CKを小川が見事なヘディングシュートでゴール。2点差とする。
遠藤航、守田が攻守の手綱を握り、5−4−1の守備ブロックで引いても攻め返す。前半のような危うさはなくなっていた。
90分に斜めのハイクロスからヘディングシュートされた場面は、ラフな放り込みに弱い一面を垣間見せたものの、ゲームをコントロールしたまま試合を終えている。
理想どおりではない流れでも落ち着いて踏みとどまり、流れを変え、追加点を奪う。試合巧者ぶりを発揮した勝利だった。
(文:西部謙司)
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