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日本代表 1か月前

サッカー日本代表の運命は守田英正で変わった? 最悪の流れになりかけた中で見せた機転とは?【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

左右非対称の守備のキーマンとは?

 上田綺世、南野拓実、堂安律、鎌田大地、三笘薫の5人のアタッカーが、ボールを奪われた瞬間に守備に入り、プレスバックとプレッシングで奪い返し、敵陣でのプレーを継続できるかどうか。ファウルで止めてでも簡単に通過させてはいけない。5人のアタッカーを起用する以上、敵陣でプレーしてこそ意味があるからだ。

 日本代表の守備への切り替えは速かった。しかし、サウジアラビア代表は個々の技術に優れ、プレスを外して前進する能力があった。ファウルで止めてカウンターを回避することはできてもポゼッションを阻止することはできなかった。

 なるべくWBを下げたくない日本代表は、サウジアラビア代表の4−3−3システムに対して、鎌田が相手の右センターバック(CB)にプレス。右サイドバック(SB)を三笘がマーク、フリーになる右ウイング(WG)に対して町田浩樹がスライドしてつかまえる前進守備を行う。

 一方、右側は堂安が引いて左WGのサレム・アルドサリをマーク、南野も連動して右側のスペースへ下がる形。左右で異なる守備のメカニズムを行っていた。

 堂安の守備力と運動量に期待しての非対称の守備。我慢の時間が続いた堂安だったが、14分には高い位置へ進出。ペナルティエリア右角あたりから逆サイドの三笘へピンポイントのクロスを送り、それを三笘が折り返す。さらに守田英正がヘディングで戻すと鎌田が押し込んで先制した。

 堂安は対面のアルドサリにはがされる場面もあったが、キャプテンで攻撃の切り札となる相手をマークしながらも、少ないチャンスを得点に結びつけるなど、守勢になった場合でも攻守に貢献できることが再認識された。
 

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